近年の研究で、中高年に特有の体臭の元は、「ノネナール」というにおい物質であることがわかっています。ノネナールは皮脂が酸化されることで発生します。脂質の多い食べ物の摂り過ぎ、多量の飲酒や喫煙、運動不足、過労、ストレスなどは、皮脂を増加させ、活性酸素を多量に発生させてノネナールの量を増やす原因になります。つまり、生活習慣病になりやすいライフスタイルは、そのまま加齢臭を増加させる要因になるといえるのです。また、加齢とともに腸の中で悪玉菌が増え、腸内環境が悪化することも、中高年の体臭の原因の1つです。
加齢臭を抑えるためには、清潔を心がけることも大切ですが、一番重要なのは体の内側を健康に保つこと。食事はバランスよく摂れているか、適度な運動で気持ちのよい汗をかいているか、ストレスをため込んでいないか、見直してみましょう。体臭というとマイナスイメージをもつ人が多いようですが、体のにおいはその人の個性であり、人生の年輪を刻んできた証でもあります。健康度を知るための手がかりとしながら、上手につき合っていきましょう。
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五味 常明先生
[五味クリニック院長]
ごみ・つねあき
1949年生まれ。一橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。昭和大学形成外科等で形成外科学、多摩病院精神科などで精神医学を専攻。心のケアを基本とした外科的手法を行う「心療外科」を提唱。体臭、多汗治療の現場で実践する。体臭・多汗研究所所長。 |