日本人の食生活が欧米化するのに伴い、脂質の摂取量は増え続け、ほとんどの人がこれ以上脂質を摂る必要がなく、むしろ減らしたほうがよい状態にあります。脂質の理想的な摂取量は、総エネルギーの20〜25%、成人では、1日50g程度が目安です。これは、植物油やバターなど調理に使う油脂と、食品そのものに含まれている脂質を合わせた量です。食品中の「見えない脂質」は意識されにくく、知らずに過剰摂取になりやすいので注意しましょう。
また、脂質は量だけでなく、質を考えて摂ることも大切です。肉類やバターなどの動物性脂肪には、中性脂肪やLDL(悪玉)コレステロールの増加につながりやすい「飽和脂肪酸」が多いのに対し、オリーブ油や菜種油などの植物油には、LDLを減らす働きのある「不飽和脂肪酸」が多く含まれています。サバやイワシなどの青魚に含まれる脂質も、この不飽和脂肪酸の一種で、血液中の中性脂肪やLDLを下げる効果が知られています。脂質は適量を賢く摂って、健康的な生活に役立てたいものですね。
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本田佳子先生
ほんだ・けいこ
女子栄養大学医療栄養学研究室教授
管理栄養士。1983年女子栄養大学卒業。’96年虎の門病院栄養部第5科長を経て部長。’02年東北大学大学院医学系研究科修士課程修了。日本病態栄養学会常任理事、日本臨床栄養学会評議員、(社)日本栄養士会副会長などを務める。
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