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クスリになる話 健康は咀嚼から(1)

「良くかんで食べなさい」。家族が囲むにぎやかな食卓ではそんな言葉が聞かれます。良くかむと栄養の吸収が促進され、健康になると。しかし、近年の研究によると、この「咀嚼」が想像以上に私たちの健康に影響を及ぼしているようです。 イメージ図

「咀嚼」は、ただかみ砕いて胃の中に食物を流し入れる単なる行為ではありません

  咀嚼は健康はもちろん、脳神経や感情とも深い関係があることが近年、伝えられています。良くかむことは食べることの喜びやおいしさを感じさせ、さらには消化と呼吸を助ける大切な行為。生活して行く上で、さらには私たちの健康を左右するくらいの重要なプロセスといえます。

食物と唾液をよく混ぜることで現れる健康的な効果

  唾液にはでんぷんを分解するアミラーゼのほかに成長を促進させる消化酵素も多く含まれていますが、かむ、ということが精神的な満足にもつながり生きる意欲も沸き立たせる、とも考えられます。とくに高齢の方はかむことであごの筋肉の萎縮やあご骨の骨粗鬆症の予防にもなり、心と体を活性化させることも期待できます。

脳の働きや知能にも密接に関係しているのが咀嚼

  あまりかみ砕く必要のないやわらかい食品や加工食品に偏ってしまったり、虫歯や抜歯などが原因であまりかまない習慣がついてしまった人は脳への影響が懸念されています。良くかむことで脳が活発に機能し、眠くならないだけでなく、記憶力、思考力などが高まります。

ガムにも意味が?
海外のスポーツ選手が試合中にガムをかんでいることがあります。マナーが悪い!と顔をしかめていた方も多いのでは? しかし、これはかむことでストレスを緩和し、集中力を持続させるためなのです。

矢端 幸子 先生
やばた・ゆきこ 
東京生まれ。矢端健康事務所副所長。1971年東京女子医大卒。'79〜'99年、ヤバタ胃腸病院副院長を務めながら、人間ドック検診に従事。'89年から「女医のつくるヘルシーフードを食べる会」を主宰。著書に「女医さんのレシピ・きれいになる料理」(文芸春秋)など。



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