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 おばあちゃんから母親へ、そして子どもたちへ。昔から受け継がれ、工夫を重ねてきた野菜や果物の薬効で病気を癒す民間療法。それは、かけがえのない家族の健康を気づかいながら自然のなかで暮らし続けてきた" おばあちゃん" たちの知恵から生まれた、人に優しいヒーリング。 さあ、みんなでおばあちゃんの知恵袋を学びましょう。

かぜのひきはじめ 梅干しの黒焼き

 
 かぜはありふれた病気でありながら、こじらせると合併症を引き起こしたり、体力を著しく消耗させて万病のもとにもなりかねません。合併症のうち肺炎には特に警戒が必要で、幼児や肺機能が低下している高齢者にとっては、生命にかかわる重大な事態になることも。原因は主にウイルスの感染で、一般的に、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、痰などの呼吸器の症状や、発熱、悪寒、頭痛、関節痛、倦怠感などの全身症状がみられます。また、下痢や腹痛など消化器に病変があらわれることもあります。


 梅干しに含まれるクエン酸は、疲労回復に役立ち、消化を助けます。また、抗菌作用や発汗作用があり、熱っぽさを発散させるなどかぜの諸症状を緩和する薬効があります。

1. 梅干し2個を金網、またはオーブントースターで黒く焼き色がつくまで焼きます。
2. 湯のみに移し、熱湯を注いで熱いうちに飲みます。

※好みで黒砂糖を加えても。エキスを飲むだけでなく梅も食べましょう。そのほか、体を温めて発汗、解熱などの作用があるねぎやしょうがも効果的。ねぎは白い部分を刻んでみそを加えたねぎ湯にし、しょうがはすりおろして熱い甘酒に入れて飲むと、かぜのひきはじめによく効きます。


 
 のどかぜと呼ばれる急性咽頭炎は、のどの広い範囲に炎症を越こし、周辺のリンパ節が腫れた状態。咽頭の不快感や痛み、乾燥感のほか、発熱や全身の倦怠感といった症状があります。口を開けると、咽頭の粘膜が赤く腫れて、痛みが強い場合は食物を飲み込めなくなることも。食事を柔らかくするなどして、十分栄養を摂りましょう。のどの痛みはかぜ以外のウイルスや細菌の感染でも起こり、急性中耳炎や腎炎などのやっかいな合併症を誘発することもあります。軽視せず、痛みが長引くようであれば医師の指示うこと。


 ねぎには粘膜を過度に刺激して潤し、保護する作用があり、また、ビタミンA 、B 、C を含んでいますので、粘膜の強化にも役立ち ます。

1. 長ねぎの白い部分 2本分をそれぞれ5cm程度に切り、金網であぶります。
2. 火から下ろして縦割りにし、切り開いた側を喉に当て包帯などで巻きます。

※乾いたら取り替えましょう。塩水、塩湯のうがいものどの痛みを軽減させてくれます。 1日に4〜 5回、のどの奥まで通るように飲み込む要領でうがいするのがポイント。

うっかりやけど じゃがいも湿布

 
 調理中などにうっかりやけどをしてしまっても、応急手当てのポイントを押さえておけば慌てなくてすみます。まず水で冷やす応急処置を。手当てをしながら、やけどの面積や深さを観察し、面積が小さく、表皮が赤くなって痛むだけなら家庭での手当てで跡を残さずに治せますが、水ぶくれができたり、皮膚が変色していたら、皮膚科で治療を。油の熱傷は皮膚の深部までダメージが及んでいることがありますので、要注意。やけどの面積が大人で体表の2割、子どもと高齢者では1割以上になると、生命にかかわります。


 じゃがいもはビタミンC やカリウム、食物繊維を多く含んだ食品です。また、冷却作用があるので、湿布にするやけどの手当てに有効です。

1. じゃがいもをおろし器ですりおろし、汁をしぼります。
2. おろし汁を患部に塗ります。蜂蜜はちょっとしたやけどに効果的。直接塗ると殺菌作用が患部を守ってくれます。きゅうりやりんごのおろし汁を塗る方法も。


急な発熱に れんこんとはちみつ

 
 発熱は体の異常を知らせるシグナルです。熱が出てまず疑われるのはかぜですが、さまざまな病気が起因している場合もあるので注意が必要です。平熱は一般に成人と比べて、子どもは高く高齢者は低め。体温調節がうまくいかない乳幼児は、少し遊び過ぎた程度でも発熱し、入浴などで汗をかいて水分が不足しても熱を出します。咳や鼻水などかぜの症状を伴う発熱は、栄養と水分を十分摂り、温かくして休養を。しばらく様子をみた後、状態が悪くなるようなら、必ず医師の診断を仰ぎましょう。


 ビタミンC を多く含むれんこんのおろし汁は、発汗を促す作用があり、解熱に効果を発揮します。熱で乾いた喉を潤し、咳止めの効用も期待できます。

1. れんこんの節の部分を含む 5cmほどを皮のままおろし器ですりおろし、汁を絞ります。
2. しょうがのしぼり汁小さじ半分と少量のはちみつを加え、熱湯50ccを注いで飲みます。

※ 1日3回を目安に。古くから滋養強壮、疲労回復剤として知られてきたにんにくも、急な発熱に強い味方。にんにく3〜4片を 200ccの水で半量になるまで煎じ、熱いうちに飲むと、体を温めて発汗を促し、熱を下げます。


頭が痛い だいこん氷のう

 
  頭痛はかぜや二日酔い、心身のストレスなどによって生じる、頻度の高い自覚症状の 1つです。慢性頭痛の痛みの特徴はズキズキと拍動性で、普通は頭の片側で起こります。疲労や不眠などに誘発され、 1カ月間に数回見舞われることも。寝不足などからくる一過性のものや、原因のはっきりしている慢性頭痛の場合は、しばらく様子をみてもよいのですが、吐き気や嘔吐、感覚障害などを伴う激痛は要注意。クモ膜下出血や脳出血、脳梗塞など重大な病気の恐れがあります。一刻も早く神経内科か脳神経外科を受診しましょう。


 だいこんは、ジアスターゼという消化酵素を多く含み、消化を助けるのに優れた野菜です。食べる以外にも、冷却作用を利用した湿布は、痛みの炎症を鎮めるのに威力を発揮します。

1. だいこんをおろし器ですりおろします。
2. ガーゼに浸し、頭に当てて冷やします。種を取った梅干しの果肉をこめかみに貼る方法や、乾燥させた菊の花ひとつまみを湯のみに入れ、熱湯を注いで飲むのも頭痛撃退に効果があるといわれています。


咳が止まらない だいこんはちみつあめ

 

 
 咳は大別すると、コンコンカンカンといった乾いた軽い咳と、ゴホンゴホンと痰を伴う重たい咳の2タイプがあります。咳はまずかぜやインフルエンザ、扁桃炎などが疑われ、軽症のうちに手当てをしましょう。症状が進むと粘り気のある痰が溜まり、湿った咳が長期間続くこともあります。早めに休み、温かくして栄養と水分を十分補給するのが肝心です。また、咽頭が未発達な乳幼児は、咳が続くと呼吸困難に陥るなど病状が重くなりがちです。声がかれる、声が出ないといった症状があらわれたら、速やかに耳鼻咽頭科医へ。


 だいこんの辛味成分であるジニグリンは、粘液の分泌を促し、肺を潤して痰を切り、咳を鎮める効果あり。秋から冬にかけての辛味の強いものほど効力が強くなります。

1. だいこん 20gを皮のまま1cmに切ります。
2. 広口瓶に入れて蜂蜜 100gを加え、ふたをして 1〜2 日ほど冷蔵庫で冷やします。
3. 透明の液層を小さじですくってなめます。そのほか、ごぼうの繊維には抗菌作用があると言われており、痰を除く効果があります。ごぼうのしぼり汁を 1日3回、盃1杯ほど飲むと、痰が切れてのどが楽になります。


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