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 半身浴とは、読んで字のごとく体の半分(下半身)だけを湯につける入浴法ですが、なぜ半身浴が体にいいといわれるのでしょうか。
 私たちが普段何気なく行っている入浴で体にかかる水圧は日本式の浴槽(よくそう)で約520キロにもなるといわれます。首までつかればウエストで3〜5センチ、胸囲で1〜2センチ縮むほどの圧力です。つまり、血液がいっせいに心臓に戻り、拡大して心臓や肺も大きな負担を受けていることになります。ところが、半身浴では心肺機能に負担をかけずに重力によって下半身にたまった血液を、水圧によって心臓に押し戻し、体を横たえたときと同じような、もっとも安全な血流の状態になるのです。また、体への負担が少なく長時間の入浴が可能なため、体が芯まで温まり、湯冷めしにくく冷え症や肩こりも軽減されます。



 夏バテ …高・低温を使い分けて

食欲減退には38〜40℃のぬるい湯に20〜30分。副交感神経の働きが活発になります。また、しゃきっとしたければ、42℃ぐらいの熱い湯に3〜5分間入浴。交感神経を刺激し、緊張感が高まります。

 便秘 …胃弱ならぬるい湯に

空腹時に胃が痛む場合が多い胃酸過多なら42℃以上の熱い湯に5分。食後に胃がもたれる胃弱や、低酸症(胃酸が少ない)、胃アトニーなら、胃の働きを活発にする38〜 40℃のぬるい湯に20〜30分ゆっくりとつかります。

 冷房病・冷え症 …ぬるい湯にゆっくりと

38℃程度のぬるい湯に30分間ぐらいつかれば、体が芯から温まります。また、血液の循環をよくするためには、浴槽から出たあと、とくに冷感の強い部分に熱いシャワー (3分)と冷たいシャワー(10秒)を交互に5回かけるのも効果的。

 高血圧・低血圧 …湯の温度は正確に

高血圧傾向の場合は38〜40℃のぬるい湯に15分。42℃以上の湯は禁物です。低血圧の場合は逆に42℃以上の高温浴が効果的。熱い湯に5分間ぐらいつかることによって血圧が上がり、体内の新陳代謝も活発になります。

 水虫・皮膚病 …重曹(じゅうそう)を大さじ1杯入れて

38〜40℃のぬるい湯に20〜30分間つかります。そのときに重曹を大さじ1杯浴槽に入れてみましょう。重曹の成分が皮膚の分泌物を乳化させて角質を取りやすくするので、肌がきれいになり、かゆみも止まります。

 頭痛 …タイプに合った入浴を

片頭痛には、高温の反復浴がおすすめ。短い休憩をはさみながら、42℃以上の熱い湯に5分間つかるのを、3回繰り返します。緊張型の頭痛の場合にはぬるい湯にゆっくりつかって心身をリラックスさせましょう。

 肩こり・頭痛 …入浴中に軽い運動を

38〜40℃の湯に20〜30分間つかって体を温め、あがる数分前に42℃以上に湯温を上げるという入り方がおすすめ。入浴中に肩や腰を回すなどの軽い運動をしたり、関節や筋肉がリフレッシュした入浴後の体操も効果的。

 痔 …肛門の運動をしながら

痔核((じかく)いぼ痔)と裂肛((れっこう)きれ痔)には入浴が威力を発揮します。40℃以下の湯に20〜30分つかったあと、湯温を42℃以上にして2〜3分。このとき肛門を引き締めたりゆるめたりする運動やマッサージを加えると効果的。



 ストレス解消 …音楽を聴くのもOK

38〜40℃のぬるい湯に20〜30分間ゆったりとつかるのがベスト。副交感神経が働いて緊張がほぐれると同時に、入浴時の浮力効果も加わって、心身ともに穏やかな状態になります。音楽やラジオを聴くのもいいでしょう。

 香りでリラックス …好きな香りを選んで

香りの効果は「あっ、いい香り」と感じることが大事。いい香りの成分は嗅覚から脳に伝わって心をリラックスさせます。なかでもエッセンシャルオイルを使った入浴はおすすめ。湯温40℃で10〜15分ぐらいつかります。

 疲労回復 …少し休んでから入浴を

38〜40℃のぬるい湯につかりながら、疲れた部分のマッサージを。筋肉にたまった疲労物質を運び去って、疲労回復を早めてくれます。ただし、運動の直後に入浴するのではなく、少し休憩をしてからのほうが効果的。

 安眠 …就寝1時間前が効果的

就寝の1時間ぐらい前に38〜40℃のぬるい湯に20〜30分間ゆっくりとつかり、難しいことは考えずに心身をリラックスさせましょう。そしてリラックスした状態のままベッドに。入浴後に軽くアルコールを飲むのも効果的。



 美肌 …熱い湯は禁物です

38〜40℃のぬるい湯に20〜30分つかります。体が温まって毛穴が開くため、皮脂の分泌が活発になって汚れや雑菌を洗い流します。ただし、湯温が42℃以上だと肌の潤 いを保つ皮脂まで流れ出し、肌はカサカサに。

 ダイエット …太りにくい体質に

血液循環がよくなり、新陳代謝が活発になるため、38〜40℃で20〜30分の入浴を継続すると太りにくい体質に変わります。また、消費カロリーは20分間普通に走るのに 匹敵。42℃ぐらいの湯に10分間入れば空腹感が薄らぎます。

 シェイプアップ …水の抵抗をうまく利用

浮力、水の抵抗、温まった体など、入浴時は軽い運動には最適。浴槽の縁を押したり、水の抵抗を使った胸のトレーニングなど、38℃ぐらいのぬるい湯で、30分以内の運動を継続すれば引き締め効果が期待できます。


●湯温によって体は正反対の反応を示す
42℃〜 熱い湯
38〜41℃ ぬるい湯
35〜37℃ 不感温度
熱い湯は活動の神経である交感神経を刺激するため、血圧が上がり、心臓の鼓動が速くなり、新陳代謝も活発になります。高血圧の人にはおすすめできませんが、しゃきっとするには適しています。 鎮静の神経である副交感神経を刺激。心身がリラックスし、血圧や心拍数が急に上がることもなく、体への負担が少ないので、20分以上もつかるこ とができます。なるべく39℃±1℃の湯温で入浴を。 冷たくも熱くも感じない、体温に近い湯温を不感温度といい、体にはほとんど影響がありません。湯の温度が体に与える影響、すなわち温熱効果はこの温度の範囲外で表れるということになります。


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