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feature03:体の変わり目世代は要注意!女性だけのトラブル
女性のライフステージと女性ホルモン
これってプレ更年期なの?
最近、月経は順調ですか?
心配な子宮と卵巣のトラブル
乳房のしこりや腫れは大丈夫?
監修
吉野 一枝 先生

よしの・かずえ
1954年生まれ。コマーシャル制作会社等を経て、32歳で帝京大学医学部入学。93年帝京大学医学部卒業。東京大学医学部産科婦人科学教室、母子愛育会愛育病院、都内のクリニックの婦人科勤務などを経て、03年女性の体と心の悩みに幅広く対応するクリニック「よしの女性診療所」を開業。産婦人科医・臨床心理士。

心配な子宮と卵巣のトラブル

「子宮筋腫」「内膜症」…そんな話が、同世代の人の間で聞こえてきませんか?
子宮や卵巣の病気が人ごとではなくなってくるのも、体の変わり目世代の現実です。
01 子宮や卵巣の病気は増加、低年齢化しています
02 30代半ばを過ぎたら、年に1度は婦人科の検診を
03 変わり目世代に多い子宮と卵巣の病気
 ■01 子宮や卵巣の病気は増加、低年齢化しています
〜現代女性をとりまく環境の変化や、女性のライフスタイルの変化が背景に〜
今、子宮や卵巣の病気になる人が増えています。なかでも子宮内膜症は近年とくに増えてきた病気の一つです。また、子宮体がん、卵巣のう腫、卵巣がんなどもこれまでは欧米人に比べ日本人には少ない病気でしたが、増加、低年齢化しています。
その原因はまだはっきりわかっていませんが、食生活の欧米化や、女性の出産回数が減ったことと関係するといわれています。
現代では初潮が早くなり、出産数が減ったことで、一人の女性が一生の間に経験する月経の回数が、ひと昔と比べて格段に多くなりました。そのため子宮と卵巣に負担がかかり続けることが、こうした病気が増えてきた要因と考えられているのです。
 ■02 30代半ばを過ぎたら、年に1度は婦人科の検診を
〜「自分の体は自分で守る」変わり目世代からとりわけ大事なスタンスです〜
子宮、卵巣の病気は10代、20代でもみられますが、増えてくるのは30代以降です。これらの病気は初期には自覚症状が乏しく、症状が現れたときには病気が進行していることも少なくありません。このため、年に1度は婦人科の検診を受けることがとても大切です。
婦人科の検診には子宮がん検診、卵巣がん検診、乳がん検診などがあります。子宮がん検診や乳がん検診は自治体や職場で実施される集団健診にも含まれるので、そうした機会を逃さず、上手に利用してください。
自己判断で検査を受ける場合や、健診の項目に含まれていない検査をオプションで追加する場合は自費となりますが、自分の体を守るために必要な出費は惜しまない心構えをもちましょう。
 ■03 変わり目世代に多い子宮と卵巣の病気
〜気になる症状があれば、早めに婦人科を受診しましょう〜
子宮や卵巣は、閉経後も含めて女性が一生つき合っていくものです。30歳以降にとくに注意したい病気について、基本的な知識をもっておきましょう。そして異変を感じたら早めに受診すること。治療が必要となった場合は医師から十分な説明を受け、妊娠を希望するかどうかなどを含めて自分のライフスタイルを考え、納得したうえで治療法を選択するようにしましょう。
●子宮筋腫
子宮の筋肉にコブのようなものができる良性の腫瘍で、30代以上は3人に1人は筋腫を持っているといわれるほどポピュラーな病気です。月経の量が多くなったり、月経痛が強くなるのが典型的な症状ですが、自覚症状がまったくないことも少なくありません。
子宮筋腫は閉経後、自然に小さくなります。そのためとくに症状がなければ、経過をみるだけでよいことがあります。症状が重い場合や筋腫が大きい場合は、ホルモン剤や低用量ピル、鎮痛剤などで対処したり、筋腫または子宮全体を切除する手術を行います。
●子宮内膜症
本来は子宮の内側だけに存在する子宮内膜が、子宮以外のところにもできてしまい、月経のたびに出血をくり返す病気です。子宮筋層にできたものは「子宮腺筋症」、卵巣に発生し、古い血液がたまってできたものは「チョコレートのう腫」といいます。症状としては強い月経痛、月経量の増加、月経時以外の下腹部痛、腰痛、性交痛などがみられます。
治療には鎮痛剤や低用量ピル、ホルモン剤、漢方薬などの薬物療法と手術療法があり、現在は、体への負担が少ない腹腔鏡手術と薬物療法を組み合わせるケースが増えています。
●子宮頸がん
子宮の入り口である子宮頸部にできる悪性の腫瘍です。子宮がんには子宮頸がんと子宮体がんがありますが、日本人に多いのはこの子宮頸がんのほうです。子宮頸がんの発症には性交によるウイルス感染が関っており、最近では性交経験の低年齢化に伴って、20代での発症も増えています。初期には無症状ですが、進行すると不正出血(月経時以外の出血)や性交後の出血がみられることがあります。
治療は、タイプや進行度により、手術、抗がん剤、放射線などさまざまな方法があります。早期に発見すればほぼ100%治るので、定期検診が大きな意味をもつ病気といえます。
●子宮体がん
子宮そのものにできる悪性の腫瘍で、発症にはホルモンのアンバランスや出産経験の有無が関係するといわれます。かつては日本人には少なく、子宮がん全体の1割程度でしたが、出産数の減少や食生活の欧米化に伴って増加しています。また、好発年齢は50〜60代といわれていましたが、低年齢化しています。子宮体がんでは、比較的初期にも不正出血などの症状がみられることがあります。
初期にはピルやホルモン剤による治療が行われ、進行すると手術や抗がん剤などによる治療が必要となります。子宮頸がんと同様、早期に発見すれば治癒率の高い病気です。
●卵巣のう腫
卵巣にできる腫瘍のうち、良性のものをいいます。卵巣に水や脂肪などがたまり、コブのように腫れますが、その原因についてはよくわかっていません。卵巣のう腫は自覚症状がほとんどなく、なかなか気づかれにくいのが特徴です。ただし、腫れた卵巣が根元からねじれたり、破裂を起こしたりすると激しい腹痛があり、緊急手術が必要となります。
一般に小さいものは経過観察しますが、直径6〜7センチ(鶏卵くらいの大きさ)を超えたら手術で摘出したほうがよいとされます。
●卵巣がん
卵巣にできる悪性の腫瘍です。卵巣がんはこれといった自覚症状がないのが特徴で、お腹が膨れたように感じて受診したときには、すでに腫瘍が相当に大きくなっているケースがよくあります。卵巣は体の奥にあり、直接細胞をとって調べることができないので、診断のためには超音波やMRI、腫瘍マーカーなどによる検査が必要です。

治療は、腫瘍のタイプや進行度によって、手術、抗がん剤などが選択されます。早期発見が決め手となるので、30歳以上で出産経験がないなどリスクの高い人は、積極的に定期検診を受けるようにしましょう。
子宮がん検診ってどんなもの?
子宮がん検診には、「子宮頸がん検診」と「子宮体がん検診」の2種類があります。一般に自治体で30歳以上の女性を対象に行われているものや、職場での集団健診で行われるのは、子宮頸がん検診のほうです。

【子宮頸がん検診】
内診台に上がり、医師がただれなどの症状の有無を見て確認したあと、綿棒で子宮の入り口部分の細胞をこすり取り、顕微鏡で調べます。
自宅で行って提出する自己採取法もありますが、正しく採取できないことが多いので、なるべく婦人科で検査してもらうようにしましょう。なお、子宮頸がん検診は性交経験のある人なら10代、20代であっても必要です。

【子宮体がん検診】
同様に内診台に上がり、医師が子宮の奥まで小さなブラシ状の器具を挿入して細胞を採取して調べます。場合によっては、正確を期すために超音波検査を併用することもあります。子宮体がん検診は無料検診に含まれていないことも多いものですが、30歳半ば以降の人や月経のトラブルがある人は、頸がん検診と併せて受けるようにしましょう。
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