[日本体育大学大学院教授] おおの・まこと
東京慈恵会医科大学卒業。米国カリフォルニア大学修了。慈恵医大ベストウエイトクリニック医長を経て、現職。著書に「自宅入院ダイエット」(集英社新書)など多数。
肥満度チェック! *該当項目があるなら早速ボディ・シェイプを!
□BMI(ボディ・マス・インデックス)が25以上である BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
□おへその高さで測った腹囲が 男性で85cm以上、女性で90cm以上
□体脂肪計がある場合は体脂肪率が 男性で25%以上、女性で30%以上
●メタボリックシンドロームって何?
肥満は脂肪がつく場所によって、皮下脂肪型と内臓脂肪型に分類されます。このうち健康上問題が大きいのは、腹部の内臓の周囲に脂肪がつく内臓脂肪型肥満です。近年の研究で、内臓脂肪からはインスリンの働きを邪魔したり、血栓をつくりやすくする物質などが多く分泌されることが分かってきました。このため、内臓脂肪が多い人ほど、糖尿病や動脈硬化などのリスクが高まります。
内臓脂肪型肥満に加えて血圧高値(高血圧)、脂質異常症、血糖高値(糖尿病)のうち、2つ以上の異常や病気を併せ持っている状態を「メタボリックシンドローム」と呼びます。この状態は動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす危険性を急速に高めます。メタボリックシンドロームの診断基準の必須条件がおへそのレベルの腹囲で、男性は85センチ、女性は90センチを超えると、内臓脂肪型肥満が強く疑われます。「ベルトの穴が1つ増えた」「去年のスカートがきつくなった」といった状況があるなら、メタボリックシンドロームのイエローカードといえるでしょう。
ダイエットで大切なのは、単に体重を減らすのではなく、余分な体脂肪を減らすことです。サウナで汗をかいたり、絶食すれば一時的に体重は減りますが、体脂肪が減ったわけではなく、体から水分が抜けただけです。
また、極端な食事制限や単品を食べ続けるようなダイエットはリバウンドにつながりやすい上、長く続けると大切な筋肉や骨まで減って健康を害する危険があります。体脂肪を効果的に減らし、健康的にやせるためには、食事の改善と運動を併用し、気長に長期計画で取り組むことが大切です。
元の体重にもよりますが、月1〜2キロの減量がリバウンドを起こしにくく、無理なく続けられるペースです。
まず、肥満度チェックリストにあったBMIや腹囲、体脂肪率で自分の肥満の状態を把握し、何が肥満の原因なのか、日ごろのライフスタイルを振り返り、改善すべき点を探ります。
目標体重を決め、ダイエットを始めたら、体重や体脂肪率、腹囲を毎日測ってグラフに記録。行動などの記録も簡単なメモでよいので、つけることをおすすめします。
日々の生活のなかで自分が習慣的にしていることは意外と気づかないものですが、記録することで、肥満につながる行動パターンを客観的に分析することができます。問題点を再確認し、それを少しずつ改善することで、太りにくい生活習慣を身につけられるのです。
体重と体脂肪を測り、体脂肪量を算出。体重が減らなくても、腹囲や体脂肪量が減れば、内臓脂肪が落ちていると考えられます。