

ミニトマト収穫!そろそろ秋植えの準備

ミニトマトも房になるとかなりの重さ photo by Wataru Goto
ミニトマトがようやく収穫できる程、赤く色づきました。根元近くの完熟状態ものから収穫。成長したミニトマトが連なって房になると、その重みで茎全体が傾いてしまうので、麻の紐で支柱に固定。これからの季節、台風による風や雨が心配なので何か所か結んでおきます。ミニトマトは採れたそばから食べられるので、調理の手間がなくとっても楽ですね。たくさん採れた日は、ビネガーにつけて冷蔵庫へ。暑さでバテそうな身体には、マリネされたミニトマトがよく効きます。

キュウリは、3本収穫 photo by Wataru Goto
夏休みに入ったせいか子どもたちの来園も多く、朝から畑はにぎやかです。あちらこちらに並べられた収穫野菜を目にしながら、「来年は、ズッキーニ、ゴーヤ、枝豆、オクラあたりにも挑戦しようか」と。じゃがいものスペースにも、そろそろ何を植えるのかを考え中。8月7日は立秋ですから、そろそろ秋植えの準備です。サニーレタス、ホウレンソウ、水菜、ルッコラ、カブなどお馴染みの野菜がたくさんあるので、またまた楽しみです。

もうすぐ立秋ですが、まだまだ暑いですね photo by Wataru Goto
農産物直売所を、近所に発見!
第8話の中で世田谷区の大平農園に触れたのをきっかけに、区内には約120カ所も農産物直売所があることを知りました。できれば生産者に近い場所で野菜を買いたいので、直売所マップを早速チェック。すると等々力、野毛、深沢といった世田谷区の南西エリアに比較的多くあることがわかります。その中で1カ所だけ徒歩圏内に直売所を発見!早速現地へ行ってみました。

左側にみえるのが「せたがやそだち」のロゴ
住宅街を10分ほど歩いていくと、突如広がる畑の入り口にその直売所はありました。以前、その辺りを自転車で通っていたはずですが、全く気づきませんでした。「直売」の大きな文字と「せたがやそだち」のロゴ。長なす、万願寺、いんげん、トマト、じゃがいも、キュウリがビニールに入って並び、トマトは300円でその他は200円。10時頃だったので、野菜を並べたばかりだったのでしょう。農家の方がまだいらして、「昨日、(収穫を)休んでしまったから、キュウリが大きくなり過ぎちゃって。長なすは、千両なすよりもやわらかくなりますよ。万願寺は油炒めかな。」と食べ方のアドバイスをいただきました。
キュウリは確かに少し長めでしたが、全く気にならないサイズです。それでも「昨日、休んでしまった」と残念そうに話される様子に、収穫が日々のものであることを痛感します。雨で畑に行けないからと4~5日も放っておくなんて、農家の方には言語道断です。収穫時期を逃し、ズッキーニよりも大きく育ててしまったキュウリを思い出し、今さらのように反省。

長ナス、万願寺、じゃがいもを購入
農地面積は、23区内で2番目に広い世田谷区
直売所でみた「せたがやそだち」のロゴは、世田谷区内で生産された野菜や果実、花を示すマークで、地産地消の推進が目的です。直売所ののぼりや袋に表示され、区内産農産物のアピールにひと役かっています。さらに、「せたがやそだち」を使った料理を提供する飲食店の登録制度も始まりました。世田谷区の店舗が中心ですが、渋谷区や目黒区の店舗も含まれています。作る人、買う人、調理する人、食べる人を緩やかに繋げていく仕組みが世田谷区にあることを初めて知りました。

住宅地の中に広がる畑
世田谷区は、江戸時代から大消費地江戸に近い農村として、江戸町民に向け様々な農産物を供給してきたそうです。農地面積や農家戸数は年々減少傾向にありますが、今でも農地面積は、23区内で練馬区に次ぐ2番目の規模。こうした背景もあってか、区民農園や農業体験農園などを開設し、農業に触れる機会も多く用意されています。世田谷区という都市部で、農業を継続させ発展させていくために、長期的な視野で施策が進められていることがわかります。
こうした地産地消への取り組みを知ったからには、少しでも貢献したいと改めて思うようになりました。直売所で買った、長ナスと万願寺とじゃがいも。朝に採れた野菜をその日に食べる、それが東京でも叶うことを実感しています。

朝採れ野菜を食べよう!
文・藤本真穂
ベランダと貸農園で栽培中の野菜を通して“食”を考える会社員。脚本家・向田邦子さんの暮らしを愉しむ生き方が理想。

photo by Wataru Goto