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第10話 収穫前の小さな楽しみを発見!

自粛生活が続く中、「外に出て太陽の光を浴びたい!」「体を動かしたい!(でも運動はイヤ)」という欲求を解消すべく2021年の春から参加した、有機・無農薬農業と養蜂を教えてくれる農教室。農業・養蜂で初めて触れる自然界の不思議、生きる知恵、そして新しい生き方の模索。セルフドクター編集室の横山が、自らの体や心で得た学びをシェアしていく連載企画です。

収穫前の小さな楽しみを発見!

収穫までどのくらいかかるんだろう?

様々な作物を作っていると、育つスピードにそれぞれ違いがあることが分かる。そんなの当たり前だと言われそうだが、スーパーに並んでいる物を買っているだけの時はあまり意識していなかった。

 

これまでに採れた作物や今後のカリキュラムの予定から「収穫までの早さランキング」を作ってみると、以下のような感じになる。

収穫までの早さランキング

「食べられるのはまだ先か…」という物もあれば、「もうできちゃったの!?」という物ある。個人的には、実のなる作物は遅く葉物は早いという印象を持っていたのだが、じゃがいもとねぎには裏切られた形だ。

 

農教室では、収穫した物は収穫当日の参加者に分配される。これまで、じゃがいも、枝豆、とうもろこし、すいか、かぼちゃが配られ、どれも採れたてを美味しくいただいた。次は9月の米になるが、これは刈り取ってからのハザ掛けによる乾燥や脱穀、籾摺りなどが必要なため、分配されるのはさらに先になる見込み。それまで待ち遠しいが、実は収穫前にも楽しみがあることを教えてもらった。

摘果みかんをおいしく使うワザ

農教室を運営するNPO団体ではみかんも育てている。しかし、3月から12月という農教室のスケジュールに合わないせいか、カリキュラムには含まれていない。

 

夏にはみかん畑の草刈りを行うが、同時に摘果もしてしまう。摘果とは幼い実を間引くことで、より状態のよい実に栄養を集中させるために行う。摘み取られる実は、青くて硬く、もちろん小さい。処分もしくは肥料にされると思っていたが、摘果後に農教室のメンバーに分配された。

 

でも、どうやって使えばいいのだろう。そのまま食べては酸っぱそうだし、しぼって素麺のつゆに加えてみようか、焼き魚に添えてみようか。そんな思案をしていたら、先輩が「チューハイにするといいよ」と教えてくれた。絞ったみかんの果汁に焼酎を加え、ソーダで割るという。帰宅して早速作ってみたが、小さいながらも一丁前にちゃんとみかん色の果肉で、果汁もしっかりとあり、お世辞抜きに爽やかでおいしいチューハイができた。青いみかんが手に入ればまたぜひ飲みたい。教えてくれた先輩に感謝である。

すだちサイズの摘果みかんで作ったチューハイ。果汁は苦味と酸味が強く、そのままでは飲みにくい。

すだちサイズの摘果みかんで作ったチューハイ。果汁は苦味と酸味が強く、そのままでは飲みにくい。

実だけではないさつまいもの楽しみ方

みかん畑に限らず、夏の畑は草ボーボーである。雑草は農薬にも負けないくらい強いので、無農薬ではなおのこと。5月に植え付けを行ったさつまいも畑も、雑草の合間に葉が見えるような状態である。しかもつるが伸びた先からでも土に根を伸ばす。そのまま放置すればあちこちの根に実ができ、栄養が不足し、全体的に小さな実ばかりになってしまう。そのため、つるをめくって土からはがす「つる起こし」という作業をしながら、草を刈る。

 

その際に教えてもらったのが、さつまいものつると茎のおいしい食べ方である。葉はレンチンしておひたしにできるし、つるは皮むきも不要で、きんぴらにすればごぼうよりも簡単に作れるとのこと。ただし、赤くなったつるは硬くて食べられないそうだ。

 

相変わらずの勉強不足で、私は葉もつるも食べられるなんて知らなかった。スーパーで見たこともないが、目に入っていないだけなのだろうか。帰宅して某レシピサイトを確認したところ、つるはともかく、葉のレシピはそれほど多くなかった。

 

残念なことに、草刈りに夢中になる余り終了後に葉やつるを採ってくるのを忘れてしまった。とても悔しい。後日採りに行くことも可能だが、いも泥棒に間違われそう……。

つる起こしされたさつまいも。「葉っぱもつるもすぐ出てくるから、ちょっとくらい切っても大丈夫!」

つる起こしされたさつまいも。「葉っぱもつるもすぐ出てくるから、ちょっとくらい切っても大丈夫!」

【農教室一年生 今回の初耳ポイント】

●ねぎは意外と育ちが遅い

●未熟な実だって捨てちゃダメ

●さつまいもは葉もつるも食べられるなんて!

農教室一年生

文・横山珠世/セルフドクター編集室