ヘルス&ビューティ研究所
report11 ザクロ研究室
世界中で重宝された果実
漢方薬としての「石榴」
女性のホルモンバランスに
ザクロの美白・美肌作用
研究が続くザクロパワー
世界中で重宝された果実

紀元前から続くザクロの歴史
古代から薬用としても珍重
ちょっと怖い鬼子母神伝説

■ 紀元前から続くザクロの歴史
秋になると果実が熟し、皮の中からルビー色の種子が無数に顔をのぞかせるザクロ。子供の頃に食べた記憶があるという方も多いのではないでしょうか。また、ザクロのジュース「グレナデンジュース」や、カクテルなどに使う「グレナデンシロップ」などをご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

爽やかな酸味と甘みが特徴的で、女性にうれしい成分がたっぷり含まれていると言われるザクロ。その品種はイラン産、アメリカ産、スペイン産、中国産など200種類以上ありますが、日本ではもっぱら観賞用の庭木としてハナザクロという品種が植えられていることが多いようです。

ザクロはとても歴史が古く、有史以前から栽培されていたという果物。原産はペルシャ地方(現在のイラン)と言われ、この地に連なる「ザクロス山脈」が名前の由来ではないかと言われています。ここから、西へはシリアからエジプト、ギリシャを通じてヨーロッパに伝わり、東へはシルクロードを通じてアジアへ広まっていきました。
ザクロはどの地に渡っても珍重され、ギリシャ神話やさまざまな古文書などで語られています。例えば、ザクロは「旧約聖書」にも頻繁に登場します。エデンの園にはリンゴ、ブドウ、ザクロ、ナツメヤシ、イチジクが栽培されていたと言われ、ザクロはリンゴと共に「知識の木」とも言われていたようです。

さらに、ザクロはたくさんの種子をもつという特長から、古代ヨーロッパでは「豊穣」、中国では「子孫繁栄」の象徴として崇められてきました。また、キリスト教では、“種子自体は死んでも、そこから新しい芽が出る”ことを、死と復活という教義に重ね合わせ、ザクロが「再生と不死」「希望」のシンボルとして考えられていたと言われています。


■ 古代から薬用としても珍重
ザクロは薬用としても利用され、多くの医学書にその名を残しています。
例えば、古代ギリシャでは西洋医学の父と言われるヒポクラテスの医学書に、古代ローマではプリニウスの「博物誌」やディオスコリデスの「薬物誌」に、ザクロが登場していたようです。 それによれば、ザクロは下痢止めや寄生虫駆除、潰瘍の塗り薬などに良いとされていたとか。

その他、古代エジプトのパピルスや中国の漢方書、インドに根付く伝承医学・アーユルヴェーダなどにもザクロの記述があり、さまざまな古代文明の中で、ザクロは生命を支える貴重な果物として認められてきたといえます。


■ ちょっと怖い鬼子母神伝説
ザクロにまつわる伝承として有名なのが「鬼子母神」のお話。鬼子母神とは、仏教を守護する女神の一人で、ハーリティー、訶梨帝母(カリテイモ)とも呼ばれ、「子宝」「安産」「育児」の神として信仰されています。

鬼子母神はその昔、千人も万人も子供を産みましたが、他人の子供をさらって食べるという悪食だったと言います。そのため釈迦は、彼女の最愛の末っ子を隠して戒め、子を失う母親の苦しみを悟らせました。また、他人の子供を食べることをやめさせるため、人肉の代わりにザクロを食べるように勧めたと言われています。その後、鬼子母神は改心して仏法を守るようになり、子供や安産などの祈願を叶える護法善神となったそうです。

鬼子母神の像は、天女のような姿をして赤ん坊を抱き、右手には「吉祥果(魔除けの果実)」としてザクロを持っています。このことから、ザクロは「子孫繁栄」をあらわす縁起のよい果物とされていたようです。
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