

梅雨入り直前、ついに収穫の夏!!!
夏野菜の花が咲いた!とお伝えしてから2週間。あっと言う間に収穫の夏を迎えました。
3月半ばに植えつけたじゃがいもは、6月に入って葉が茶色くなったので、3株のうち2株を収穫。株のまわりを恐る恐る掘り始めると、ゴロンゴロンと大きなじゃがいもが出るわ出るわ!周囲を30㎝ぐらい掘ったでしょうか。大きさは様々で、200g以上もある大きなものから、サトイモのようにコロコロした小さなものまで。2株でなんと26個!これはもう私にとっては大豊作です!

2株で26個も収穫できました!
黄色い花を咲かせたキュウリは「シャキット」という名前で、キュウリの中では大きめの種類とか。収穫しようと覗き込んで目に入ったキュウリの長さは、なんと30㎝ほどの巨大なもの。しかも茎が重さに耐えられなかったせいか、全身を地面につけてドテっと横たわっていました。
「これ、キュウリ?」。表面にはトゲのようなイボイボがあり、素手で触れるとチクチクします。この日はジャンボ1本と普通サイズ2本を収穫。

一番左が30cmほどの巨大なキュウリ
ナスは、店頭でよく目にするポテっと丸っこい「千両ナス」で、この日の収穫は1つだけ。表面がツヤツヤに光っています。
「千両ナス」は加熱すると果肉がトロトロになるので、焼きなすやてんぷらなどに向いているそうです。秋になったら秋ナスが採れるのかしら?なんて欲張ったことを考えながら、収穫は終了!じゃがいもとキュウリとナスを持った瞬間のズシリとした重みに、「採ったな~」という満足感で一杯でした。

ツヤツヤの千両ナス
野菜の土だけを落とす奇跡のたわし
大好物のじゃがいもをどうやって食べよう?じゃがいものレシピは無数にありますが、やはり私の1番は「肉じゃが」です。
早速、料理研究家リュウジさんのYouTube「至高の肉じゃが」をみながらキッチンに立ちます。すると、じゃがいもの皮はアルミホイルをくしゃくしゃにしたタワシでこすっただけで、剥かずに切っていました。人参も同様で、「皮には栄養があるので、なるべく食べましょう!剥くの面倒くさいし~」とリュウジさん。そして、必ず「フードロスも減りますよ!」のひと言を加えます。

ねこのこたわし 中サイズとミニサイズの2種類です
連日、じゃがいもをゴシゴシしていたところ、「ねこのこたわし」という商品を教えていただき、早速購入してみました。野菜についた土だけを落として、皮をきれいに洗ってくれるという優れものです。
棕櫚(シュロ)で作られたこの「ねこのこたわし」、歯ブラシのような細かさと柔らかさで、じゃがいもをピカピカにしてくれます。アルミホイルのたわしに代わって、我が家で大活躍です。

「ねこのこたわし」でこすった右半分はツルツルに
「食べることは生きること」なんだ!
この「ねこのこたわし」を教えてくださったのは、料理研究家の大瀬由生子さんです。
じゃがいもの収穫を伝えたところ、「いいたわしがあるのよ!」と「ねこのこたわし」のサイトを送ってくださいました。大瀬さんが、この「ねこのこたわし」のプロジェクトにどのように関わっておられるかは、サイトの後半に記されていますので、ぜひご一読ください。
大瀬さんとのご縁が生まれたのは、ご著書の『食べることは生きること 料理研究家が真剣に発酵と食育について考えた本』(カナリアコミュニケーションズ)に大きな感銘を受けたのがきっかけです。食育月間の6月に、ぜひ大瀬さんのこの本をご紹介したいと思っていました。あとがきに書かれた一文を読んだ時、タイトルの『食べることは生きること』がすっと心の奥底で理解できたような気がしました。今回は、収穫の歓びとともに、大瀬さんのこの言葉をお届けします。「一緒にごはんを食べること、心を込めて作った食材を選ぶこと、なるべく自分で作ること、好きな器に盛ること、感謝の気持ちで食べること、そんなことが少しでもできたらそれは立派な食育です」。

江戸時代からの知恵である発酵食品のレシピや「食育」活動の一端を紹介
文・藤本真穂
ベランダと貸農園で栽培中の野菜を通して“食”を考える会社員。脚本家・向田邦子さんの暮らしを愉しむ生き方が理想。
