私たちが生きていくために必要な酸素や栄養。それらをカラダのさまざまな細胞に届けているのが「血液」です。そして、その「血液」が通る道、それが「血管」なのです。だからこそ、「血液」だけでなく「血管」を健康に保っておくことが、健やかな毎日をおくるためには大切なことなのです。
最近、メディアでも頻繁に取りあげられる「血管年齢」という言葉。
これは、「血管」がどれくらいの年齢かを知る目安。「血管」を老化させる主な原因は年齢と生活習慣。「血液」や「血管」の状態を見れば、その人のライフスタイルがわかってしまうほど、日々の生活習慣は「血液」や「血管」の状態にあらわれます。たとえ実年齢が30歳であっても、血管年齢は50歳!・・・なんてことも考えられるのです。
健康な「血管」というのは、しなやかで弾力性があるもの。
その、しなやかさと弾力性によって、「血液」がスムーズに流れ、全身に必要な酸素や栄養を十分に行き渡らせることができるのです。
しかし、「血管」は年齢とともに老化します。年をかさねるにつれて「血管」の壁が厚くなり、厚みが増すことで弾力性がなくなるため、しなやかさが損なわれてしまいます。
また、高コレステロールや糖分の多い食事、過度な飲酒や喫煙、運動不足などの生活習慣も、「血管」を老化させる原因となります。
「血管」が老化し、硬くもろくなっていくことを一般的に「動脈硬化」といいます。そして動脈硬化が起こると、「血管」の内腔は狭くなったり、それ自体がもろくなり、「血液」がスムーズに流れなくなります。
この状態は、例えるならばあちらこちらが変形し、破損している古いホースで水をまいている状態。ホースに生じるさまざまなトラブルで、水の出が悪くなっているのと同じ状況なのです。
では、このようにボロボロになった「血管」を放置しておくと、どのような状態になるのでしょうか。
「血液」と「血管」は、表裏の関係。「血管」の中を流れる「血液」がドロドロだと、全身のすみずみまで行き渡ることができないうえに、「血管」そのものの老化を促進させます。
このようにボロボロになり、弾力性やしなやかさを失うと、「血管」が狭くなる粥状硬化や、血管壁の破裂、そしてゆくゆくは「血管」の詰まりの原因に。
さらに「血液」はドロドロで、「血管」もボロボロの状態を放置すると、やがては脳卒中や心筋梗塞など、大きな病気を招く要因になるのです。これらの病気の症状によっては、寝たきり生活になってしまったり、さらに症状が悪化すると生命そのものに大きな影響を及ぼす状態にもなりかねません。
「血管」は、ホースのように簡単に修理することができないもの。だからこそ、ふだんの食事やライフスタイルで、カラダの中からケアをすることが必要になってくるのです。
健康な「血管」のために、ふだんから行えること。それは、毎日きちんとした食事をとることです。「血管」にやさしい大豆製品、青魚、野菜、ネギ類、海藻、キノコなどは、できるだけ毎日とり入れるといいでしょう。とはいえ、すぐに変えることは難しい・・・。
そこで今日からできることとしてオススメなのが、しっかり「噛む」こと。噛むことは、『消化・吸収を助ける唾液が分泌される』、『食べ過ぎを予防する』、『集中力や記憶力がアップする』などの効果に期待大。まずは30回噛む。ゆっくりと時間をかけて、素材の味を楽しむように食事をするとよいでしょう。
健康診断以外にも、ふだんのライフスタイルが結果的に血管年齢を高めていないかどうか、次ページでチェックできます。1つでも当てはまった方は要注意です。さて、あなたの血管年齢は大丈夫でしょうか?
ふだんから健康に気を使っているから大丈夫と自信のある人は、「血管の危険サイン10項目」をお試しください。自分のことだけではなく、ご家族のライフスタイルについてもチェックしてみましょう!なにげなく行っている習慣が、どれほど「血管」の健康状態に関係しているのか、驚くのでは・・・?
いかがでしたか?じつは、1つでも該当する項目があったら、気をつけなくてはなりません。
3つ以上あった方は、要注意です!
ふだんからお肌の状態を注意深く見ておくとよいでしょう。
お肌の調子も、「血管」の状態を知るひとつのバロメーターになります。
血行の流れが悪くなると、お肌にも不調があらわれます。お肌が荒れている場合は、「血管」の健康が損なわれている可能性もあります。
ファストフードやコンビニエンスストアなどの偏った食生活をしていれば、年齢に関係なく「血管」も傷んでしまいます。
塾やアルバイトなどで、生活時間も夜型になってしまっていることも原因のひとつ。“子どもだから大丈夫”は禁物。お子さんのライフスタイルにも気をつけましょう。
家族の寝つき、寝起きはどうですか?就寝時間をチェックするのもオススメです。
寝つきが悪かったり寝起きが悪いということは、血の巡りが悪くなっている、すなわち「血管」が不健康な状態である可能性があります。