おいしい水ってどんな水?(2)

水と体

体の中の水の働き

 人間の体の約60%は水です。水は血液やリンパ液となって体内を循環しながら、栄養素や酸素を運搬したり、老廃物の排泄を行います。また、体内のpHや浸透圧、体温を一定に保つ働きにも欠かせない存在です。そのため体の中の水分が少しでも不足すると、たちまち体に変調をきたします。健康を維持するためには、絶えず十分な水分を補給することが大切なのです。
 水を飲むことによる薬理効果には、次のようなものがあります。
●血液の循環を促し、脳卒中、心筋梗塞など血管性の病気を予防する。
●老廃物の速やかな排泄を促す。
●体温や血液など、体内の状態を好ましいレベルに保ち、体力を維持し、健康を増進する。
●神経の興奮を鎮め、イライラや不安を抑える。
 これらのほか、尿路結石の予防、痛風の予防、便秘解消、二日酔い防止などにも効果が認められています。

水分補給のポイント

 人間の体からは、尿や便、汗、呼吸として、1日に約2~3リットルの水が出ていきます。それを補うために同量の水を補給する必要があり、飲み物としては1日に1.2~1.5リットルくらい摂るのが望ましいといわれています。人によってはこれだけの量を摂るのがなかなか難しいかもしれませんが、朝起きたとき、毎回の食事のとき、寝る前など、水やお茶などをこまめに飲む習慣をつけるとよいでしょう。また、夏の暑い日や運動して汗をかいた時には、さらに1~3リットルの水が失われるので、その分、多めに補給するように心がけましょう。
 とくに中高年の人は、意識的に水を摂ることが大切です。加齢とともに体脂肪が増え、体内に水を貯めておく場所が少なくなり、脱水症状を起こしやすくなるからです。また、新陳代謝や腎臓の働きの低下により、体内で作られる水の量が減り、老廃物を排出する働きも弱まってしまいます。それを補うためにも、より多くの水を必要とするのです。
「水太り」の誤解

 「水太り」という言葉があります。肥満している人を調べると、体内の水分量は標準の人より少ないことが分かりました。体脂肪には水がほとんど含まれないからです。また、水を飲み過ぎると太ると思っている人もいますが、水自体にカロリーはなく、多めに飲んでも不要な分は排泄されてしまうので、太ることはありません。冷たい水を大量に飲むといったことはお腹のためにもよくありませんが、水は飲み過ぎということはないといってよいでしょう。
 最近ではダイエットに役立つ水というのもみられますが、これはたいてい硬度が高い水です。食事の前に飲むとどっしりとお腹にたまる感じがして、たくさん食べられなくなるのでダイエットにつながるのだと思われます。しかし普通の水でも、食前に飲めば胃が膨らみ、加えて胃酸が薄められて食欲が抑えられるという報告もあります。また、水を飲むと新陳代謝が活発になることも、ダイエットの助けになるといわれます。