頼れる健康サポーター 薬剤師さんってどんな人?

今回の薬育レッスンは、「薬剤師の役割」について解説します。「何でも相談できる“かかりつけの薬剤師”を持ち、自分の体調や症状を正しく伝えることが大切」と、慶應義塾大学薬学部教授の望月眞弓先生は言います。あなたは薬局・薬店で、薬剤師と上手にコミュニケーションをとれていますか?

目次

薬剤師と上手にコミュニケーションをとれていますか?

データ解説

セルフドクター2009年秋号で実施したアンケートの結果、読者の約半数が「薬局・薬店で相談をしている」と回答しました。ただし、相談内容については7割以上が「薬の効能・効果」を挙げ、「病気の予防策」や「日常の体調管理」など、日頃の健康管理・維持に対する相談は消極的。このことからも、購入の際に行う薬についての相談以外は、薬剤師とのコミュニケーションがあまり図られていない現状がうかがえます。

病気・健康全般にも幅広い知識を持つ薬剤師

現在、薬剤師になるには、大学の薬学部で薬に関することを中心に、様々な病気の内容とその治療法、患者さんとのコミュニケーション法、医療従事者が持つべきヒューマニズムや実習も含め、6年間かけて習得することが必要です。さらに国家試験に合格して初めて資格を得ることができます。こうして習得した健康や病気に関する幅広い知識、経験があるからこそ、相談相手に対して初期症状の段階で「すぐに病院の受診が必要」、「一般用医薬品(市販薬)での対応が可能」、「まずは安静に」など最も適した対処法を判断し、伝えることができるのです。

名札や店頭のプレート、ユニフォームをチェック

2009年6月の販売制度改正により、薬局・薬店では、来店者から見てどの人が薬剤師・登録販売者(第2~3類医薬品の販売が可能な医薬品の専門家)・そのほかの従業員であるかを判別できるよう、次のようなルールが定められています。
●名札に職種を明記
●店頭やレジ前など分かりやすい場所に薬剤師や登録販売者の名前を明記したプレートを設置
●着衣の差別化。
何でも相談できる「かかりつけの薬剤師」が身近にいると心強いもの。よりよい関係を築くためにも、何を聞きたいのか、どのような症状なのかをしっかりと伝えるようにしましょう。

気になることは薬剤師に相談しよう

家族の健康を守るために、健康に関する様々な知識を得ることは非常に大切なこと。さらに、膨大な情報が溢れる現代社会では、それが正しい情報であるか、自分にも必要な情報なのかなどを判断する力も必要とされています。薬剤師は、相談者の体質や現在の症状、体調、副作用の可能性などを踏まえて適切な判断を行います。また、薬についてだけではなく、健康管理全般に関してもよい相談相手となってもらえます。全てを自己判断で対処せず、分からないことや気になることがある場合は、薬局・薬店で薬剤師に聞くようにしましょう。

もっと薬が分かる Q&A

  1. 第1類医薬品とはどのようなものですか?
    一般用医薬品(市販薬)は、副作用・のみ合わせ・使用方法の難しさなどの項目によって、第1類、第2類、第3類と、大きく3つに分類されます。第1 類医薬品は、使い方や副作用等について安全性の上で注意を要するものや、一般用医薬品としての使用経験が少ないものなどで、薬剤師による文書での情報提供が義務づけられています。 第1類医薬品についてもっと知る

  2. プライバシーが気になって相談しづらいときは……。
    薬剤師は、医療従事者が持つ医療倫理として、個人情報には十分に配慮して対応することが責務とされています。また、法律上も医療上知り得た患者さんの情報の守秘義務が定められています。薬を安全に、効果的に服用するためには、薬剤師に正しい情報をきちんと伝えることが重要です。薬局・薬店で周囲が気になる場合は、あらかじめメモにまとめて薬剤師に渡すとよいでしょう。

  3. 薬の“調剤”とはどういうことをするのですか?
    薬剤師の大きな職能の1つで、医師から発行された処方せんに基づき、医薬品を調製・交付することを“調剤”といいます。薬剤師は、患者さんへの服薬指導、薬剤投与歴の管理をはじめ、副作用を最小限に抑えて効果的に薬を服用するための重要な役割を担っています。