Q05 胃を守るため、胃は普段どんなことをしているの?

プロスタグランジンが粘液や粘膜を守っています

1865年、フランスの病理学者が「強力な消化力のある胃液がどうして自分の胃壁を溶かさないのか?」と調べた結果、胃の粘膜の表面には「粘液」があり、それがぴったりと胃壁についていて、胃液をはじき返すことで自分自身を守っていることが明らかになりました。さらに今から約10年前に、「プロスタグランジン」という生理活性物質の作用の1つに、胃の粘膜で胃を守る大切な役割をすることが発見されたのです。プロスタグランジンは血管の拡張や気管支の拡張、子宮の収縮などの働きを促進しますが、胃では、粘膜の細胞が円滑に働き、強さや機能を保つ役割を果たしています。具体的な作用は、
● 粘液の分泌の促進。
● 粘膜の血流の促進。
● アルカリ(重炭酸イオン)を出して、胃酸から粘膜を守る。
● 粘膜の細胞膜の安定化。
● 細胞増殖帯に対する保護。
● 塩酸分泌の抑制。

などです。プロスタグランジンは微量で胃の粘膜を守る働きが強いため、「胃の粘膜の局所ホルモン」とも呼ばれています。