Q05 筋肉が衰えるとなぜいけないの?

転倒による骨折から寝たきりになります

筋力と筋肉の量は、30歳を過ぎた頃から徐々に低下し、50代になると急速に衰えます。そして筋肉量は、20歳から75歳までに約半分になるといわれています。特に弱まるのが、立ち上がりや歩行、バランス感覚にかかわる大腿四頭筋と大殿筋、下腿三頭筋などの下肢の筋肉。これらが衰えると、関節を支える力が弱まり膝への負担が増すだけでなく、バランス感覚を失って転倒しやすくなり、骨折から寝たきりになることもあります。中でも太もものつけ根を骨折すると、寝たきりになる可能性が高まります。
筋肉が衰える原因の1つに、年を重ねるにつれ、子どもの頃に行っていたスキップやジャンプなど、大きな筋肉を使う動作が日常的になくなり「大人しく」なることが挙げられます。そのため、筋力が衰え始める40代からは意識をして、下肢の筋肉を使う運動を習慣にしましょう。
残念ながら下肢の筋肉は、軽い散歩や日常の動作などでは鍛えることができません。そこで、歩幅を長くしたり、関節などへ過剰な負担をかけずに効率よく下半身の筋力を強化できる「スクワット」が有効です。また楽しんで続けられるスポーツもよいでしょう。子どもの頃から、長年続けられるスポーツに親しむことは、健康寿命のためにも大切といえます。
筋肉は、何歳になっても鍛えることができる組織。細胞の働きによって常につくり換えられており、約3週間で入れ替わり始めます。この時に適度な負荷をかけると、強度が高まります。筋肉は、最も復活しやすい組織ともいえますので、もう年だから、とあきらめずに、今日からでも運動習慣をスタートさせましょう。

【膝への負担を増す「肥満」】

日常生活で膝へかかる負担は、歩行で体重の3.1倍、階段上りで5.4倍といわれています。このことから分かるように、体重が増えるほど膝への負担が増すため、肥満は変形性膝関節症の大きな原因となります。最近の調査結果では、メタボの人は、メタボでない人に比べて、1.5倍も変形性膝関節症になりやすいことが分かりました。